競泳では、腰痛の次に起こりやすい障害が

「肩の痛み」です。

「水泳肩」「スイマーズショルダー」と言われています。

競泳では、スタートしてからは常に減速していきます。

その減速するのをいかに抑えて進み、

少しでも早くフィニッシュできるか、を競うスポーツです。

そのためには、

水の抵抗をいかに抑えるか、できるだけ効率よく水をかいて進むかが重要です。

そのためには、

効率のよいストリームラインをとりながらも、

力強く腕を回して水を捕らえることが必要です。

それでは、

「効率のよいストリームラインをとりながらも、

力強く腕を回して水を捕らえる」

にはどうしたらよいでしょうか？

必要なことは、

体幹の安定性

胸郭（肋骨）の柔軟性

肩甲骨の安定性

などです。

そのため、

「肩が痛くなる」原因は、「肩」だけではないのです！ 

それでは、どのような時に痛くなるのでしょうか？（クロールを例に）

水泳での腕の動きには、

プル期とリカバリー期

があります。

プル期では

「グライド」動作の際に多いと言われています。

グライドでは、キャッチアップクロールで使われる技術です。

エントリーしてキャッチに行く間で行われます。

手を頭方向に伸ばしていく技術ですね。

リカバリー期では、

ハイエルボーを意識しすぎた場合や

タイミングが遅れた場合に起きることがあります。

さらに、クロールでは左右非対称の動きで

ローリングという体幹の回旋運動を使います。

体幹回旋の可動域が減少していると

肩だけが後方に動いてしまい

肩の前や後ろで痛みを生じてしまいます。

これらをふまえて、

体幹の回旋の改善

肩甲骨の周囲の柔軟性改善

上記をまず行なってから、肩関節の治療に入っていきます。

下記は、施術の一例です。

〔　撮影協力：奥村　宏貴　選手　（　聖徳学園大学　バタフライ）〕

〔　撮影協力：奥村　宏貴　選手　（聖徳学園大学　バタフライ）　〕

プル期やリカバリー期など、

腕を動かす際には、体幹の安定性がとても重要です。

日本水泳連盟主催のエリート小学生研修合宿では、

小学生でも、肩周囲の問題のある選手も多かったことから

小学生のうちから、腰痛も含め肩痛に関係する部分の

トレーニングやケアを積極的に行なうことが今後の

スポーツ障害を予防し、さらなる発展につながると

いっています。

当院でも、「体幹トレーニング」を行なっています。

簡単なレベルから始めて、基本が出来れば

応用的なトレーニングを行なっていきます。

続けていただき、無意識に働かせられるところまでいけると

競技でも、腰痛、肩痛を予防できる可能性が高まります。

なにか不明な点などありましたら

いつでもお問い合わせください！

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