屈曲型腰痛（椎間板性腰痛）

水泳競技のスポーツ障害で最も多いのが腰痛・・・、 

その腰痛の中でも特に多いのが

 『椎間板ヘルニア』

 次に、

 『椎間板変性症』

 と言われています。

 

どちらも、『椎間板』に負担がかかってしまい、

体を前屈（体を曲げる動作）させた際に症状が出現します。

 

競技レベルの高い競泳選手ほど

『第5腰椎－第1仙椎』での椎間板が

傷んでしまう割合が高いといわれています。 

ある研究データでは、

自由形の泳ぎの動作を分析すると、

下位腰椎（５個あるうちの４番目と５番目）

の動きがより大きくなることが

明らかになっています。

 

それ以外に、ターンやスタートで壁を蹴る動作

も椎間板に影響している、と言われています。

 

 

それでは、そのような腰に対しての

負担を減らすためには

どうしたらよいのでしょうか？

 

 

ある研究では、大腰筋、多裂筋などのローカル筋

の筋力を増加させた際の水泳動作では、

「第4腰椎ー第5腰椎」

「第5腰椎ー第1仙椎」

の動きを減らすことができたという報告もあります。

 

ローカル筋とは、背骨に直接くっつく深層部にある筋肉です。

背骨の動きを安定させて、姿勢を良い位置で保ち、

しっかりとした動きを行なうことが出来るようになる

筋肉です。

 

ローカル筋とは、

 

腹横筋

大腰筋

多裂筋

 

などです。

 

これに対して、「グローバル筋」

があります。

「ローカル筋」が、体の深部に存在しているのに対して

「グローバル筋」は、ローカル筋よりも外側にあります。

 （ローカル＝インナー、グローバル＝アウター　と言っても良いでしょう。）

 

「グローバル筋」には以下があります。

 

腹直筋

腹斜筋

脊柱起立筋

 

等です。

 

ローカル筋が十分に活動できないと、

腰椎から骨盤にかけての安定性が得られません。

 

その状態でキック動作を繰り返すと

下位腰椎からの骨盤の前後屈運動が

不規則にかつ過度に生じるため、

椎間板が変性し、腰痛の原因になる

 

と考えられています。

  

要するに、不安定さを抱えたまま

大きい負担が腰に、繰り返しかかってしまう、

という状態に陥ってしまうということです。

 

 

下の図は、

ローカル筋とグローバル筋の関係を

表しています。

そのため、当院では

腰部の治療に関しては

筋肉を柔らかくする施術も行ないますが

「体幹トレーニング」を行ないます。

 

基本である、「ドローイン」（腹部引き込み動作）

をはじめとして、ローカル筋を活性化させるための

簡単なトレーニングを行なっていきます。

 

基本が出来たら、応用として、

いろいろな方法で負荷を強めたりすることで

無意識化で使えるようになるまで

行なっていただけます。

 

なにか不明な点などありましたら

いつでもお問い合わせください！